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不撓不屈とは「どんな困難に出合ってもひるまずくじけないこと」をいいます。この題名で本(著者 高杉良 新潮社)が出版されており、今回映画化されることとなりました。
内容は一税理士と国税庁が日本経済史上、希有の死闘を繰り広げた「飯塚事件」の実話に基づいたものです。
「飯塚事件」の飯塚とは、私の所属するTKC全国会(租税正義の実現をめざし関与先企業の永続的繁栄に奉仕する我が国最大級の職業会計人集団)会長であった故 飯塚 毅(税理士・公認会計士)氏を指します。
詳しい内容は、本及び映画に譲りますが、脱税指導をしたということで飯塚会計事務所とその関与先に税務調査が入り、国税側と壮絶な戦いが繰り広げられるものです。延2000名を超える調査官による税務調査、49日間の勾留、6年7ヶ月約60回に及ぶ公判、ポロポロと関与先が離れて行くという自分がその立場であったらと考えるとぞっとする内容です。
私が同じ立場であったら、何処まで持ちこたえられるか自信はありません。自分自身の精神力の問題と同時に、会計事務所も倒産の危機に直面するからです。いや、直面どころか間違いなく倒産するでしょう。しかしながら、昨今各界で不祥事が続発している中で、職業会計人として善悪の判断は誤らないようにしたいと思っております。
ところで、開業したばかりの頃、同業者7〜8人で飯塚会長の茅ヶ崎の自宅を訪れました。体調は少し悪いようでしたが、酒席で話をし、握手していただいたことが、つい昨日のことのように思い出されます。
自宅には、おびただしい数の書籍とワイン専用の部屋があり、車はリムジンであったことが印象に残っています。
そして、平成16年11月23日に永眠されました。12月14日の葬儀に行ってきましたが、元首相経験者等相当な顔ぶれの方が多数出席されていました。生前の交流の広さを感じさせられました。
あらためて、ご冥福をお祈りいたします。 合掌
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